題名の通り未知。現在から未来に掛けては未知ばかり。
情報先行型の現代人にとっては物の価値よりもその物の情報の方が大切なのかもしれない。
我々はブランドを始めて今年で5年。まだまだ少ないがプロダクツも徐々に出してきている。正直な所バカ売れしている様子は伺えない。BMXブームの時に物を出していればあやかれたかもしれない。しかしそれでは私達の作る物がかわいそうである。もちろん売れなければブランド存続も危うい状態に陥るが、ブームの時期に出しては物の真価を見出す事が困難である。
良い物を製品化して世に出す。やり続けていればいつか良い物は認められる。はたして本当にそうだろうか。
世間を見渡すと逆なのではないかと考えられる。常に良い物が認められるとは限らない。自転車業界に限らずどんな業界でも本物を見分けられる人間はごく僅か一部の者だけではないだろうか。
大体の情報人間は単純な分かりやすい情報が無ければ理解できない。BMXで例えると、リアが短いから回りやすい、ハンドルが高いからクイックに飛べる、等。その上、情報人間に限って自分は分かってるフリをしたがる。あのフレームはリアが長いから乗り辛いだのBBの高さがどーとか。分かっても居ないのに御託を並べる。そういった情報人間達が購入して最高だとか太鼓判を押してるのは信憑性が薄い。物が良い悪いの前にそういう人間は情報を買って自己満足に浸っているだけの様に感じてしまう。
裏を返せば、ストリートと言えばこのブランド、このブランドはイケてる、などと言ったインターネットや雑誌、各メディアにそれらの情報が載って初めて、このブランドはカッコ良いとなる。コラボレーションなんかは良い例だ。
もちろん全員がそーな訳ではない。本当に分かってる人も居れば、何もわからずにただがむしゃらな人もいるだろう。
もう少し未知な部分が無くては面白味に欠いてしまうのではないだろうか。
未知の国へ旅立ってみたり、未知との遭遇がその人間の真価が問われる時なのである。失敗を恐れて下調べばかりする必要は全く無い。自分が知らない物や事が、どんなに流行っていたとしても、分からない、それは何?と言える強さを持って欲しい。
現代の日本に照準を定めると、ビジネスとはこーいう事なのである。商売をするにあたって、現実をわきまえて理想を追求する。やりたい事をするにはやりたくない事もしなければならない。
我々が出来ないビジネスである。